【社員ブログ】フェイスラボの森の仲間たち

水と緑が豊かなフェイスラボの森に集う仲間たちで交わされる日々の物語。 フェイスラボとは、化粧品・医薬部外品の受託製造(OEM)専門の製造工場です。

お墓参り

   

今日終戦の日はお盆の中日と言うこともあり、墓参りにでも行こうと思い立った。

いつもであれば、お盆休みは道路が混むだの、暑いだのと言い訳をして墓参りをする日をずらして行っていたのだが、家族が里帰りしていることもあり1人ですることもなく、何れにせよ道は混んでいるのだから、バイクでツーリング気分で行こうと考えた次第であった。

千葉に向かう首都高速湾岸道路は予想に反して空いていた。お陰でまわりの車が飛ばすため、それについて行くので必死だった。歳をとると運動神経や反射神経だけでなく、スピードに対する適応力も劣ってくるようだ。墓参りに行くはずが墓に入る羽目になったりと考えると、暫くの間は緊張が取れなかった。

東関東自動車道に入ると路はいきなり渋滞していた。どうも事故渋滞のようだ。こういう場合、バイクは車の横をすり抜けながら進めるのだが、どうもバランス感覚もいまいちですり抜けに時間がかかってしまう。ま、安全第一と自分に言い聞かせて車と一緒にゆっくり進む。強い日差しとエンジンの熱気、これではバイクの利点を活かしていないと思い立ち、高速道路から一般道に降りると、異様なほど空いていた。あとは順調に墓地に向かうことが出来たのだった。

墓地の近くに着くと行きつけの花屋で墓参り用の仏花を2セットと線香を購入した。この墓地には奇遇なことに身内だけでなく、前職で世話になった上司が10年前より眠っていた。そのため素通りすることも出来ず、ここに来ると毎回2箇所の墓に花を供えることとなった。

最初に向かったのは元上司の墓であったが、既に何人かが立ち寄っていたようで仏花が盛られていた。「なんだ、お花買わなくても良かったかな」などとせこい事を考えながら、僅かな隙間に花を添えた。お供え物には前職の会社の新製品が並んでいた。私の前に来ていたのは、私と同じように彼の部下達だったかもしれない。思えば元上司は鬼のように厳しい人だった。いつか殺してやろうとよく思ったものだ。それでも今の自分があるのは彼のお陰だろう。そう思えるようになったのは暫く経ってからだったかもしれないが、きっと私の前に来た人達もそう思ったに違いない。そう想うと少し嬉しく思えた。他人にお参りされるような人生であった彼に出会えたことは、今の私の誇りかもしれない。因みに彼は私に殺される前に煙草に殺された。会議中も1人煙草を吸い、皆を叱責する姿をふと思い出した。

元上司の墓をあとにして身内の墓に向かった。対照的で人が訪れた気配がなかったので、思い立ってでも来て良かったと思った。いつもであれば花を供えてすぐにその場を去るところであったが、今回は百円均一ショップで買ったお掃除グッズを持参していた事もあり、墓を洗うことにした。墓は洗っても洗っても汚れが出てくる。吹き曝しなのだから仕方がないが、炎天下でキリもないので適当なところで終わりとした。今度はケルヒャーの高圧洗浄機でも持って来て洗いたいものだと思った。

墓参りが終わり、実家の母にその旨を伝えた。母も墓参りは気にはしていたようだが、老体にこの酷暑は厳しく、行くに行けずの状況だったようだ。取り敢えずは親孝行にもなったかもしれないと良いように考え、渋滞の待つ帰路に向かった。

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